ガスト影響係数の問題

1級の学科Ⅳ(構造)では、地震層せん断力係数やガスト影響係数に関する問題が、よく出題されます。下の問題は、それらに関する標準レベルの難易度だと思われます。

 

学科Ⅳ(構造)(1級過去問 H26)
問 建築基準法における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 建築物の固有周期が長い場合や地震地域係数Zが小さい場合には、地震層せん断力係数Ciは、標準せん断力係数C0より小さくなる場合がある。
  2. ガスト影響係数Gfは、一般に、建築物の高さと軒の高さとの平均Hに比例して大きくなり、「都市化が極めて著しい区域」より「極めて平坦で障害物がない区域」のほうが大きくなる。
  3. 高さ13m以下の建築物において、屋根ふき材については、規定のピーク風力係数を用いて風圧力の計算をすることができる。
  4. 多雪区域においては、暴風時又は地震時の荷重を、積雪荷重と組み合わせる必要がある。

 

 

(解答・解説)
  1. Ci=Z・Rt・Ai・C0であることより、例えば、Z=0.7、Rt=1.0、Ai=1.0、C0=0.2を代入すると、地震層せん断力係数Ciは最大でも0.14となります。設問は、正しい記述です。
  2. ガスト影響係数Gfは、「極めて平坦で障害物がない区域」よりも「都市化が極めて著しい区域」のほうが大きくなり、建築物の屋根の平均高さHが低いほうが大きくなります。よって、誤った記述となります。
  3. 正しい記述です。
  4. 正しい記述です。例えば、多雪区域における地震時の場合は、G+P+0.35S+Kとなります。
従いまして、答えは2.となります。

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