製図試験でも問われる環境・設備の基本問題

先日、二級建築士製図試験の課題が発表になりましたが、ちょっと見落としていた点がありました。今年は、フルバージョンの矩計図が復活したんですね。その分、断面図が無くなりました。個人的には、バランスのとれた図面配分になったと思います。まずは、矩計図の暗記をしましょう!その上で、平面計画によって、梁や大引き、根太の方向が変わってきますので、それらに対応できる応用力を養っていきましょう!!

さて、今回の学科過去問紹介の範囲は、一級の製図試験で求められる『計画の要点』において、頻出の内容です。一級の製図試験では、平成21年より、A2版の図面の他に、A3版の『計画の要点』なる設計主旨的な記述が求められるようになりました。その記述において、特に最近はパッシブデザインについて問われることが多いです。そういう意味で、環境・設備に限らず、他の全ての学科試験の勉強が、製図試験に直結していると言えます。

 

学科Ⅱ(環境・設備)(1級過去問 H24)

問 日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ライトシェルフは、室内照度の均斉度を高めるとともに、直射日光を遮蔽しながら眺望を妨げない窓システムである。
  2. 春分の日と秋分の日において、水平面上に立てた鉛直棒の直射日光による影の先端の軌跡は、ほぼ直線となる。
  3. 窓面における日照・日射の調整について、一般に、水平ルーバーは西向き窓面に、垂直ルーバーは南向き窓面に、設置すると効果的である。
  4. 高所において、鉛直や鉛直に近い向きで設置される窓を頂側窓といい、特に北側採光にすると安定した光環境が得られる。

 

(解答・解説)

  1. 設問はライトシェルフについての正しい記述です。
  2. この設問は頻出問題です。太陽と影の動きについては、必ず確認しておきましょう。正しい記述です。
  3. 一般に夏期における南面は太陽高度が高くなるので、水平ルーバーが効果的です。また、太陽高度が低くなる西面においては、垂直ルーバーが効果的です。よって、誤った記述となります。
  4. ハイサイドライト(頂側窓)についての正しい記述です。

従いまして、答えは3.となります。

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