今さらの力学の基本事項

建築士の本試験まであと1ヶ月ちょっとですが(1級も2級も)、今だからこその力学の基本事項をおさらいしたいと思います。

まずは、極めて基本的な単純ばりの反力の求め方についてです。
(今さら?という声が聞こえてきそうですが、しばしお付き合い下さい。)

下の図1のようなかたちのときは、いちいち力のつり合いによる反力計算はしなくていいです。

ポイントとして、A点よりB点のほうが荷重の作用するC点に近く、それだけ反発するための負担が大きいので、B点の反力のほうが大きくなります。

次に、M図についてですが、例えば下の図3において、C点における曲げモーメントの値は、C点よりも左側か右側のどちらか一方のモーメントの総和を計算すれば、それがすなわちC点における曲げモーメントの値を示しています。

なお、通常は図4のように、C点の左側と右側で符号が逆転します。図4のような状態で梁が曲げられるとき、梁は下に凸に変形するので、M図は図3のように描きます。

次にQ図ですが、例えば下図のように、A~C間にX1、C~B間にX2を設定し、それぞれの点から左側または右側で、材軸(AB軸)に垂直なの和を求めると、それがせん断力になります。

このとき、せん断力の符号は、あくまでも点X1とか点X2に対して、時計回りか反時計回りかで考えます。曲げモーメントの計算ではないので、誤って距離を掛けないように気をつけましょう。

以上が、基本事項となりますが、M図とQ図の間においては、微分積分の関係が成り立っています。それを平たく説明すると、以下のようになります。

つまり、例えばA~C区間で曲げモーメントが変化した分(6kN・m)を、その区間の距離3mで割ってやると、せん断力QA~Cが求まります。符号については、M図の勾配から求めることができます。

※以上、非常に稚拙なイラストで、誠に申し訳ございません。

 

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